偉大な名著、ナニワ金融道の名言を紹介する。90年代に描かれた作品だが、その本質は人間心理や金融に関する知識や事例であり、2020年の今なお色あせていない。勉強になることうけあいだ。
今回は1〜2巻から抜粋。
この世は誰かが不労所得を得る陰で、誰かがその人の分まで働いているわけですよね(灰原、5発目)
この世は誰かが不労所得を得る陰で、
誰かがその人の分まで働いているわけですよね
いきなりだがこれは相当キてる名言。
貧乏で辛い思いをしている人、不遇な状態にある人、そんな彼らが本来得られるべきだったものを、実はコッソリ吸い上げている人がいる。
かつてマルクスはそういう連中を革命でやっつけろ!と主張した。
僕はそうではなく、その不労所得を得られる側を目指すことにした。
小口をぎょうさん持ったほうが堅いんやで(桑田、6発目)
商売する先は、複数に分けろという桑田先輩の教え。
収入源を一つに頼り切った方法では、そこが倒れた時のリスクが大きすぎる。
自分に当てはめると、複数の収入源を確保することが該当する。
もし今後、雇われ人卒業が見えてきても、収入源の複数への分散は忘れないようにする。
そんな実現性のない絵描かしてどないするんや?(桑田、13発目)
そんな実現性のない絵描かしてどないするんや?
もっと現実味のある絵を描かせるんや
追い詰めれば追い詰めるほど、人は無茶なことを言い始める。
「それ絶対無理なやつじゃん」という計画を。
僕も、ブラック勤務時代に同じように追い詰められた時に、そういう無茶なことを言った…というか言わされた。
「今月中に100万円の粗利上げます!」みたいな。
こういうマネジメントする上司に見せたい名言だが、自分で自分にも言いがちだ。
実現性があると、自分でもできそうだと思う目標を自分に課すこと。
少しでも本音で「できるわけないじゃん」と思った瞬間にヤル気は萎む。
しかし浮気の代償は高くつきましたねー 清水さん(灰原、13発目)
登場人物の清水さんは浮気していた水商売の女に連帯保証人にされ、自宅を担保にさせられてしまった。
当然、奥さんにも諸々がバレて修羅場に。
浮気の代償高くつきすぎだろ…と背筋を正す、いい名言だ。
「エーッ 酒もタバコもあかんのか!」(清水、14発目)
清水妻「まずタバコと酒やめて月3万円の小遣いを返済にあてるべきやろ!」
清水「エーッ 酒もタバコもあかんのか!」
これは名言というよりもこうなっちゃダメだなという反面教師。
こういう人が今回だけでなく、ナニワ金融道にはたくさん登場する。
自分に甘すぎてビビるのだが…程度の差こそあれ、自分にも少なからずそういう面があるよな、と反省にもなる。極端に甘い人が、清水さんだ。
さらに次の名言につながる。
窮すればタバコ銭でつられてしまう(灰原、16発目)
どんなにまじめな人間でも 窮すれば
タバコ銭でつられてしまうものなんだなあ…
清水さんはタバコ代のために会社の重要情報をバイト感覚で売ってしまう。
それがバレて大変なことになる。
貧すれば窮する、の代表みたいな事例。
小銭に惑わされてはいけない。そのためにも、小銭に困っちゃいけない。
つまりサラリーマンを簡単にやめちゃダメ。貧して窮して、堕ちていった例は数知れない。
人はおのれの利害がからんでこそ本気になるもんやで!(社長)
帝国金融の面々「ワシら選挙をこんだけ関心もって見るの初めてや!」に対して金畑社長が言った言葉。
確かに、その通りだ。
自分に関係ないことはスルーするのは普通だ。だって他人事だもの。
営業も同じで、いかに「自分ごと」にしてもらうかがポイントになったりする。ただまぁ、そんな技を使わなきゃいけない営業なんて、マトモなもんじゃない、とも付け加えておく。
本当に良いものは、お客さんの方から探しにくるから。
以上、ひとまず1〜2巻で印象に残ったセリフを紹介した。ちなみにナニワ金融道はKindleアンリミテッドで読み放題になっている。まだアンリミテッドを使ったことがない人はお試し期間で一気読みすることを推奨する。僕もそうした。(続き:3巻名言録)
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