ナニワ金融道 名言録。前回に続き3巻までをまとめた。
田舎では米と野菜と家賃はタダだったのです(背口、30発目)
たしかに大阪は金を得るのに向いた町でした
けれども田舎では米と野菜と家賃はタダだったのです
背口一家は、都会(大阪)に行けば仕事があって、金が手に入ると言われ先祖代々の土地を売ってきた(二束三文で)。しかし都会に出ても、家賃はあるし食費は高いし、仕事で疲れるし、で良いことがなかったという。
結局、可処分の時間とお金がどれだけ自分に残るかが大切だ。
「豊かな生活」を今一度教えてくれる名言。
経営とはそんな単純なもんと違うやろ(金畑社長、31発目)
社長 経営とはそんな単純なもんと違うやろ
運転資金も倍かかるし税金も倍かかるんやで
効果が出ん前に運転資金が底をついたらどうなる
灰原 倒産です
桑田 そやろワシら設備投資を必ずしもええ方には見んのや
「設備投資」と聞くとなんだか前向きな響きを感じる。
もちろん、それは一つの側面ではあるが、デメリットにも注意を払うべき、ということをこの名言は教えてくれる。
運転資金、税金など、追加の”固定費”。
自分の生活でいったら、自動車の購入や自宅の購入だろう。設備投資して、それを回収する目処を計算しなくては危険だ。
裏書人のあなたが責任を負うことになっているんです(灰原、32発目)
背口さん 赤名が不渡りを出せば
裏書人のあなたが
責任を負うことになっているんです
手形の裏書きについて。
「無知は怖いな」とひたすらに感じる一幕。
学校では教えてくれないことではある。が、こういう署名とか記名って、何らかの責任が発生する場合が多いから、慎重にならなくてはいけない。
ソープで働いてもろたらええだけのことやからな(金畑社長、34発目)
無慈悲。あまりにも無慈悲。
だが、それしかないのもまた事実。本作において、借金を作っちゃった人は大体、親や親戚の土地を売って返すか、退職金で払うか、恋人の若い女性が風俗で働いて返すか、の3パターンくらいになる。
リアルだなぁと本気で思う。
ホント、この3つくらいしかない。特に若かったら、退職金なんてないから、実質的には親類縁者に泣き付くか、彼女を風俗に沈めるかしかないんだよな。もしくは犯罪系。
結局、善良な親類縁者とか彼女が、ダメ男の尻拭いをさせられる…っていうのが、現実世界でも多い。というかほとんどそのパターン。それができない人はウシジマくんルートでエラい目に遭う。
ささいなことからヘタ打つんやで(桑田、37発目)
甘すぎるで灰原!
ささいなことからヘタ打つんやで
完璧な仕事せなアカンのや
現金を回収する経路を、第三者経由ではなく本人の手からでないとトラブルの原因になる、横着するなという叱責のシーンより。
これは語られていないが、きっと桑田先輩も若い頃にトラブったことがあるか、もしくはトラブっている他人を見たか、であろう。まさに経験知。
大体、トラブルの多くはカネに起因することが多い。仕事の締め切りやクオリティなども、結局はカネにつながることだからだ。だから、カネが絡むことには細心の注意が必要だ。
以上、ナニワ金融道3巻の名言集だった。
ナニワ金融道は、大学生くらいの年齢で読むととても勉強になると思う。高校生では、ちょっと社会の仕組みもわからないだろう。アルバイトを始めてみたり、パチンコやってみたり、風俗を利用したりする中で、ナニワ金融道の言ってたことって、こういうことなのか、と実感して学びになっていくはずだ。そういう、実体験からくる裏付けなくしては、ヒトは真に学べないのかもしれない。
もちろん、社会人にもオススメ。もしかしたらひょんなことから落とし穴に落ちてしまうこともあるので、それの予防として抵抗力を高める意味で、読んでおくと非常にためになる。
ちなみにナニワ金融道はKindleアンリミテッドで読み放題になっている。まだアンリミテッドを利用したことがない人は「お試し期間」で一気読みしてしまうのがおすすめ。
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