ウェッジ再生販売ビジネス、儚くも消え去るの巻

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日記

僕はゴルフが好きでゴルフショップもよく行くのですが、中古品コーナーの片隅に、サビサビになったウェッジ(アイアンの一種)が激安で売っているのを見た事がありました。

それはもう、見るからにサビサビで、誰が買うんだよこんなの…と今までは思ってたのですが、ここ数日、数店舗回ってそういうサビサビウェッジコーナーに入り浸ってました。

そもそもこの試みの始まりは、古着屋に売っている革靴をメンテナンスして高く売るっていうビジネスを知り、何かに応用できないかと思い立ったのがきっかけでした。

僕も革靴のメンテ好きなので、興味持って調べ始めたのですが、既にメジャーな副業になりつつあり、ライバルが多い。ライバルが多いので良い靴が仕入れられなくて大変、という事がわかりました。値段が付くような靴(ブランドや色)は決まってますからね。

それをゴルフクラブのウェッジで応用したらどうなのか?というチャレンジを行いました。

結論から言うと、この作戦は
①優良な仕入れが難しい
②単価が安い
③市場ニーズがない

という3つの問題点が明らかになり僕は諦めました。順番に説明していきます。

①優良な仕入れが難しい

サビサビのウェッジというのは、いわゆる「ノーメッキ」の仕上げです。いろいろ調べましたが、ノーメッキにしてもスピンが増えるわけではないし、強いて言えば太陽光の反射が和らぎ、そのイメージによってボールを柔らかく打てる「のではないか」というイメージをゴルファーに与えるという事なのだそうです。

こういうフィーリングに関する事は、プロや上級者くらいしか気にしません。さらに、ノーメッキですので空気や水と反応し錆びます。伝説では、雨の日にラウンドして帰宅したらもう錆びてたという事もあるとか。そのため、ノーメッキは日頃のケアが必須です。そんな大変な事を一般ゴルファーがするだろうか、いやない(反語)。

そういう需要の製品なのでそもそもの流通量が少ないです。さらに、サビサビになって特価品コーナーで売られてるものを調べましたが、

  • 18年前のモデル
  • 全然知らないメーカー製
  • 現代ではあまり使われない形状

という特性がわかってきました。仮にサビを落としてピカピカにしても売れるか甚だ疑問な品しか置いてなかったです。たまに、良さげなものもあるのですが、そういうものは4980円とかします。ネットで調べると同じくらいの値段で取引されています。僕がやろうとしてる方法では、送料がかかる分不利です。8年前くらいがギリギリライン、かつサビサビで2000円以下のウェッジってなかなか見つかりません。送料や研磨に必要な資材費も考えると利益が取れる予感が全くしません。

②単価が安い

調査したところによると、中古屋の店頭で1万円前後のモデルを5000円くらいでメルカリ・ヤフオクで取引しているのが多かったです。売る方は中古屋に売るより高く、買う方は中古屋よりも安く、というニーズが合致しています。

そのため出口は5000円くらい。送料が1500円なので、残り3500円、材料費と利益を考えたらサビウェッジを1500〜2000円で仕入れなくては成り立たない(しかも手数料も取られるので利益はもっと減る)事が判明しました。単価が数万円、送料が1500円なら何とかなりますが、5000円のものでは送料で致命傷です。

いろいろ見て回りましたが、1500円のウェッジは相当なワケあり品でした。

  • 尋常じゃないレベルで錆びてる
  • 30年くらい前のモデル
  • ノーブランド

ノーブランドでピカピカのウェッジ、5000円で買う人いるか?ということです。同じ代金ならメッキ仕上げの中古ブランドウェッジ買うよね。。たまに変態的な人がいるかもしれませんが、少ないでしょう。

③市場のニーズがない

ここまでも少し述べましたが、ウェッジは正直、ブランド商売です。

  • タイトリスト「ボーケイ」シリーズ
  • キャロウェイ「マックダディ」シリーズ
  • テーラーメイド「ミルドグラインド」シリーズ
  • クリーブランド「ローテックス」シリーズ

あたりが有名メーカーで、その他に

  • フォーティーン
  • コブラ
  • ホンマ
  • ミズノ

などが続きます。これ以外にもブリヂストンや三浦技研など有名メーカーももちろんウェッジは出しているのですが、シェア割合は最初の4メーカーがほとんどです。ボーケイはプロ使用率がダントツだし、他のメーカーも広告がうまいので、ゴルファーの頭に刻み込まれるんですね。そのせいで、ウェッジ市場は強烈なブランド合戦となっております。

本当に上手い人は試打して、自分に合うウェッジを探していくのですが、一般ゴルファーはそこまでこだわっていません。そもそもアイアンセットの延長でシリーズ物になっているウェッジもありますし(ゼクシオとか)、そのチョイスする人も多いです。

そう、こだわりが有る層は自分で探しちゃうし、こだわりがない層はわざわざノーメッキ買わない!

商売は「仕入れ」が命

いくら自分がやりたい事でも、市場の要請がなければ収益は得られません。

何よりも良いものを仕入れる事がこんなに難しいとは…
良いというのは品質・状態ではなく、「利益が取れそうな素材」のことです。

よくよく考えたら、宝石屋だって地面から原石を掘り出してきて、磨いたり加工して、売っているわけです。その仕入れが悪かったら、良い商品は作れませんし高く売れません。ラーメン屋だって、良い材料を、収益が出るレベルの値段で仕入れなくては立ち行きません。商売は、仕入れが大切なんですね。

ここ1週間はウェッジ再生ビジネスのために歩き回りましたが、こういう視点を得られたというのが個人的には意味があったなと感じています。

まだまだ諦めずに次の可能性を探していきます。

コメント

  1. KO より:

    ゴルフショップで買い付けするのではダメでしょうね。
    ゴルフショップはそのウエッジを、売りに来た個人客から
    50円~100円で買い取ってます。
    それを1500円とかで売ってるわけです。
    なので、そういう個人客からゴルフショップよりやや高い金額で
    買い取れる方策を取れればうまくいく可能性もなくはないですが。。。
    手間を考えるとあまりうまみはないように思います。

  2. ヤコバシ より:

    >>1
    まさにその通りです!人気モデルじゃないと値段つかないという縛りも厳しいですね。商売は仕入れが大切だと学んだ一件でありました。