【感想】サウザー白熱教室 アナキンさん編

サウザー白熱教室
サウザー白熱教室レビュー記事。今回はアナキンさん編。
全6回。ゲストはアナキンさん(twitter)。

アナキンさんについて

恋愛工学を修めただけでなく、流星道場でも指導を受けたハイブリッド戦士。サウザーさんいわくイケメンとのこと。
仕事柄、真面目に金融の情報を得るために藤沢数希さんの「週刊 金融日記」と出会い、その中に離婚に関する情報が流れてきた。タイムリーなタイミングでの出会いだったという。
本作は大きく前半・後半に分かれる。アナキンさんの結婚と離婚についてがVol.1~3で、ナンパについてVol.4~6で語られる。このナンパについては、これまでの白熱教室シリーズの中でもより実践的な内容となっている。恋愛工学と流星道場のハイブリッドテクニックは、かなり勉強になる。

イケメンも人の子

アナキンさんはイケメンだという。しかし、ご本人いわく学生時代は非モテで、絶好球を打ち返すこともできなかったという。そのエピソードを聞くと、たとえイケメンであっても、それを使いこなすウデがなければ活かすことはできないことがわかる。イケメンでない者であればなおさらだ。
恋愛工学やナンパ術を身に付けていない男の場合、歳を経ると女性の「持ち駒」は徐々に減っていく。その減っていく持ち駒の中で、アナキンさんはパートナーを選んだ。本作で最も問題になる「元嫁」だ。
ここで注目なのはイケメンであっても、「それだけ」では非モテにもなるし、少ない選択肢の中からパートナーを選ばざるをえなかった、という点だ。やはり内面、ソフトウェアのインストールは重要だ。ハードウェアだけではゴリ押せないのである。

形式主義と現実主義

金融日記読者、そしてサウザーさんのコンテンツに興味を持つ人は、この現実主義の人がほとんどだと思う。これに対して本作の前半部では「形式主義」が大きなテーマとなる。形式主義とは、言い換えると観念主義。サウザーさんは「お花畑の精神」とも呼ぶ。現実を直視せずに「これはこういうものだから」と思い込むことを指す。形式主義の人は、強い思い込みに囚われていて、そのことに気がついていない。その特徴は
  • 「~すべき」
  • 「~しなければならない」
  • 「~であるべきだ」
  • 「~であらねばならない」
といった思考回路や発言に現れる。
僕はこの話を聞いて、自分の母がそうだとすぐに感じた。僕の母の口癖は「昔から決まってるんだから」という言葉だ。僕はこの言葉に強く反発を覚えていたのだが、母はそれが正しいと思い込んでいた。僕の所感だと、閉鎖的な田舎で生まれ育った人は傾向が強いと思われる。そういう人を親に持つ人は注意だ。また女性は親の影響を強く受ける傾向があるので、もしパートナーを選ぶなら相手の出身も探りを入れたほうがいい。このことについては後述する。
この形式主義者は自分の五感で判断せず、テレビや周りの人の言う「常識」に強く影響を受けている。「港区女子」は形式主義者の典型だ。

結婚相手を選ぶポイント

結果として、アナキンさんは結婚を失敗してしまい、離婚に至った。その原因を分析していくと「自分と合わない人と結婚した」という点に落ち着く。
片方が我慢して相手に合わせるのは、いつかは限界がくる。自分と合う人との結婚、それが重要だと僕も既婚者として思う。これに絶対的な指標はない。人それぞれ、「自分と合うか、合わないか」だけなのである。
誤解を招かぬよう補足をすると、形式主義自体も絶対的な悪ではない。この記事にたどり着く人、サウザーさんのコンテンツを好む層は、現実主義の人がほとんどであろう。こういう現実主義の人が形式主義者と結婚すると「相性がとても悪い」という話だ。形式主義の男ももちろんいるから、形式主義同士の男女で結婚すれば、うまくいくであろう。
では、自分に合う相手と結婚するにはどうすれば良いのか?それは「データ不足状態で結婚を決めない」ということに尽きる。アナキンさんは女性の供給ソースが自然に細っていく中で、その中で相手を選んで、結婚した。色んなタイプの女性と付き合い触れあい、トラブりながら、自分の中にデータを蓄積していたら、避けられた可能性が高いと思われる。最後の章に、僕の婚約破棄の体験談も記すので、結婚に興味があればご一読を。

婚姻とは高度な法律行為

多くの人はこのことをよく知らずに結婚してしまうが、結婚というのは非常に高度な法律行為である。拘束力が非常に強い契約行為だ。決してファッション感覚な、気分的な行為ではないのだ。
僕はかつて「結婚とは法的に守るため」という記事を書いた。結婚届を国家に提出することは、法的に「配偶者」と国家に宣言することにより、法的に財産の継承者に指定する法律行為である。財産とは、現存する預金や不動産以外にも、遺族年金や生命保険の受け取りなども含まれる。そういう意味で、国家の保護の下、オフィシャルに配偶者に財産を遺せるというのが結婚という法律行為だ。離婚した後は、前妻との子どもよりも、再婚した現在の配偶者のほうが、相続の優先度は強い。
本作でも離婚に際してアナキンさんは数多くの法律に直面した。アナキンさんの場合は「有責配偶者」ではなかったので有利に進めることができたが、既に結婚している人はまず「有責配偶者」にならないよう気をつけられたい。
個人的にだが、僕は既婚でのプレイには否定的だ。有責配偶者になるのはリスクが大きすぎる。また本気になってしまったオンナは危ないし、そうなると出口がない。
このほかにも「婚姻費用」「不受理届け」といった法的な用語が頻出する。本作は、離婚を考えている人にはもちろんだが、これから結婚を考えている人も聞くことを強くお勧めする。
先述の有責配偶者のこと、配偶者として自分の相続人に指名すること、それらは非常に高等な法律行為であることを今一度認識して、それでも結婚すべき相手か否か、決定しよう。
本作においては、法律をよく知らないと損をする、知らない相手には優位に進められる、という点が詳細に語られる。アナキンさんの体験談は、とても参考になるので結婚を意識した人はケーススタディとして聴いておくことを強くお勧めする。何度も言うが、結婚というのは高度な法律行為なのである。

ハイブリッド・スタイル

Vol.4~6はナンパの話がメインになる。アナキンさんは恋愛工学はもちろんのこと、流星道場の教えも受けたハイブリッド戦士だ。これまでの白熱教室シリーズでもテクニックは数多く語られてきてはいるが、そこに流星道場のエッセンスが加わると、さらなる相乗効果が得られると感じた。
これは僕個人の意見であるが、恋愛工学はオンナの本能の深いところをハックする方式なので、効果が強く、そして深い。だがそれがキマるオンナは絞られてくる。ゆえにサさる相手を探すための試行回数が重要になる。対して流星道場流、いわゆるPUAメソッドは本能の深部ではなく本能の表層を楽しませて、オンナの意識をさらっていくイメージだと思う。ターゲットレンジは広く浅い。だから執着もされにくく、刹那的な関係となるのではないだろうか。もちろん、その中でお互いにマッチすれば、深い関係に進展していく相手もいるとは思う。
この両者の特性を上手く組み合わせたアナキンさんのハイブリッドスタイルは、今後新たな流派になるのではないか、と個人的に感じている。
特に「MP」という概念と、それを節約したり、消費を少なくするテクニックは新しく画期的だと思った。そして「オープン率の微調整」「接近の仕方」など、具体的なノウハウ・テクニックも本作には満載だ。アナキンさんの観察力、分析力、洞察力と、論理的な組み立てに感嘆した。本を出してもらいたいレベルだ。

自分語り:外堀埋められるも逃亡

僕はかつて若い頃、街コンで知り合った娘と付き合い、結婚しかけたが、破談にしたことがある。
彼女の実家は大農家だった。広大な農地だけでなく、直販所・加工会社も経営していた。跡継ぎがおらず、婿を欲していたことは、終盤になって明らかになった。
僕は当時、セックスしたいだけの猿だったので、その辺をよく確認せずに性欲のままに突き進んで、彼女と付き合った。セカンド童貞を捨てさせてもらって、弾みがついた相手だったのでありがたかった。しかし、親からの結婚圧力が強かったようで、とにかく結婚を急いでいた。彼女は当時28歳で、そのせいもあったと思う。田舎で28歳独身は、肩身が狭いことだろう。本作を聞いた今、思うのは、この家はまさに形式主義の典型だった。回避できてよかったと、あらためて答え合わせができた。
さて外堀を埋められた話。彼女の車で、彼女の地元の名所へ観光へ行った。その帰りに、事前の説明なしにいきなり実家に連れて行かれて、ご両親と対面した。しかもその後、夕食に行こうと誘われて、近場の大きいホテルの最上階でフレンチのコースをふるまわれた。これ絶対予約必要なやつ。前々から仕組まれていたのかと思い、怖くなったし、不信感と嫌悪感が生まれた。だまし討ちされた気分だった。
その後、日を変えて相手の実家の畑の見学をしたり、収穫物を加工する工場見学したり、ドンドン囲い込まれていった。僕は当時若くて、そういうことも初めてだったから、全然抵抗ができなかった。相手の善意を裏切ってはいけないと思い込んでいた。その後も僕の誕生日には両親からもプレゼントが贈られて、僕への営業活動がエスカレートしていった。外堀を埋められているのが明らかだった。
僕は、当時はブラック勤めで貯金もなく、結婚に際しては貯金をしてから、結婚指輪もちゃんと自分で買いたいし、引越しの初期費用を作らなくては、という理由で結婚を先延ばしにしようとした。しかし、相手の家からは「指輪はウチで用意する。家も一軒家を新築で用意するからキミは身体一つで来てくれれば良い」と言われて、いよいよ怖くなってきた。お金も土地もある家だったが、後継者だけが欠けていた家だった。だからお父さんも必死だったんだと思う。
僕は当時、この外堀が埋めきられた状況で、諦めかけて覚悟していた。詰んだな、と。ここまでしてもらって、用意してもらって、申し訳ないという気持ちだった。ちなみに僕の両親は大反対だった。僕は一人っ子なので、それを婿に取られてはとんでもないというのと、田舎の農家やらせるために大学行かせたのではないとの意見だった。僕の両親も形式主義だったが、その気持ちもわかった。
僕は悩んだ。実利だけを追うならば、農家と会社を継ぐことはオイシい。しかし、先述の「だまし討ち」をしてくる彼女とその両親に不信感があったのと、彼女の性格で気に入らないところがポツポツ出てきていた。価値観や趣味も実は合っていないことがわかってきた。それまではセックスを優先していたから、見えていなかった部分だ。
端的に言うと、彼女をあまり好きではなくなっていた。そんな状態で、実利だけを追いかけて、自分を人身売買してよいのだろうか、と葛藤した。
そんな時、タイムリーに2つの名言と出会う。
一つ目はリヴァイ兵長の名言。
だから…まぁ…せいぜい…
悔いが残らないほうを自分で選べ
もう一つはディズニーシーのシンドバッド・ストーリーブック・ヴォヤッジから。
忘れるなシンドバッド!
いかなる時も心のコンパスに従うのじゃ!
この2つの名言に助けられ、僕はやはりこんな状態では結婚はできないと決めた。そして彼女に「申し訳ないけど、色々あってあなたを好きじゃなくなってしまったので、結婚はできません」と正直に話して破談とした。彼女は泣いていたが、思い当たるフシがあったのと僕の毅然とした態度が覆らないと見て、理解してくれた。
結婚というのは、お互いの親と親、家と家の事でもあるんだなと学んだ一件でもあった。
結局、人生の選択には明確な正解などない。自分が納得できるかどうかしかない。その分かれ目は、自分で決めたかどうかだ。
僕も過去の女性遍歴を思い返すと、交際したのは5人だが、そこに至らずにそこそこ接触した女性が30人近くいた。憶えている範囲で30人で、「こういう娘はヤだな」とか「この娘のこういところいいな!」という自分の感覚のケーススタディを集めて集めて、異性に対する審美眼を磨いていたと思う。
それがあったから、僕は外堀を埋められまくっていた農家の娘との結婚を、最後の最後で破談にできたのだと思う。
僕らの心のコンパスは、意外と性能が良いようだ。そのコンパスに従えば、少なくとも自分が納得できる結果になると僕は思う。そして進撃の巨人からもう一つ名言を。ユミルの手紙から引用する。
どうもこの世界ってのは
ただ肉の塊が騒いだり動き回っているだけ
特に意味は無いらしい
そう、人の人生に意味などないのだ。僕らにできるのは、自分に与えられた時間(=人生)を楽しい気持ち、つまり幸せな気持ちで満たすことぐらいだ。そのための大切な1ピースが、生涯の伴侶・パートナー探しだ。そのヒントを本作は教えてくれる。
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