インプット偏重症候群

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日記

オーディオブックという便利な勉強システムを僕は手に入れた。今までは有意義に過ごせなかった長距離運転や、満員電車、家事の合間に耳から情報を得ることができるようになった。インプットの効率がとても上がった。しかし、インプットばかりではアウトプットが減るなと感じたので今日はそれについて考える。

サラリーマンの限界

僕はサラリーマン営業職として「売る」仕事をやってきた。実際に、売ることはできるようになった。だが、それだけだ。会社が用意したもの、技術部が開発し、生産部が作ったものを売っているだけだ。もし売るものがなかったら何もできないし、競争力のあるものを開発してもらえなければ競合に勝つこともできない。つまり僕は会社に依存している。

会社員としては、それでも良い。自分の守備範囲をしっかり守ることが、会社から僕が期待されている役割なのだから。でもそれって最終的には危ないよねと思って、商品を売る側だけではなく、作る側もやってみようということで、第一歩としてこのブログを始めた。

文章という商品

そのブログを始めて早いものでもう9ヶ月が経過した。この記事で124記事目となるが、その中で、「作り出すこと」「アウトプットすること」がどんなに大変なことか、思い知った。PCに向かって文章を書くことの難しさと奥深さを知った。

文章というものは、情報を伝えるための単なる道具に過ぎない。それを書く人の知識経験の一端が表れるのみだ。つまり本人に圧倒的なコンテンツ(知識経験)がないと、売り物にならないのが文章という商品だ。

僕はまだ文章で収益を発生させてはいないけれど、読んでくれる人は少なからず「時間」というコストを支払ってくれている。僕は商品をお店に並べる感覚で、記事を書いている。ブログやアフィリエイトというものは文章自体が小説のように商品になるのではなく、広告を代行したり宣伝するから収益が発生する。それがないこのブログは電子版フリーペーパーに過ぎない。だから僕が取り組んでいるこのブログは正確には商品にはならない。やはり商品を作ることからは逃げられない。

インプットも大事だが

僕はオーディオブックやYouTubeを聴くことにより、以前よりも効率的に知識を増やすことができるようになった。今までは勿体無いなと思っていた時間、運転中や電車移動、家事の時間などに音声を聴くことでそれらの時間をうまく活用できていると思っていた。だが気づいた。何かを生み出そう、作り出そうと思っている人間は、インプットで思考を塗りつぶしてはいけない。

オーディオブックにより、時間を隙間なく使えるようになる。自分の脳の容量をインプットに集中させると、当然だが自分との対話ができなくなる。ゆえにアウトプットができなくなる。僕においては、ブログが書けなくなる。

振り返ると、僕は車の運転中はよく自分と対話していた。独り言を長々と話して、セルフ会議をしていた。その時にひらめくことも多々あった。脳には空き容量と時間がないと、生み出すことができないのだと思う。

暇な時間は創造のもと

僕は時間に対して貧乏性なので、今までは何もしていない時間は無駄だと思っていた。もっと良い使い方ができたのではないか、うまく使えたのではないかと思ってばかりいた。それをオーディオブックが埋めてくれたのだけれども、その結果としてアウトプットのための時間がなくなっていた。

もちろん、オーディオブックやYouTubeを聴くことで、他の人の意見を知り、それに反応する形で自分の意見が起き上がってくることもある。それは有効に使えると思う。だが、あまりにもインプットに時間配分を集中しすぎると、自分の中から湧き上がってくるものがなくなってしまう。僕はもともと、自分が作る側に回りたいと思っていたのに、「作る」に集中する時間が少なくなっていたことに気が付いた。

脳に対してブラック待遇

僕は創作者として、自分の商品を作り出したいのだから、それのための時間も残しておく必要がある。一見、無駄な時間こそが創作には大切なのだと気が付いた。インプット偏重症候群だった。

ブラック企業は、労働者に自由な時間を与えないことにより、転職を考える時間を無くさせる。余裕のない計画を組むことにより、目の前の課題に没頭させる。僕はこの仕組みを、自分の脳に課していた。情報をどんどん入れて、処理させ続けていた。これでは、新たな回路は開かれない。

インプットもほどほどに、という方針を新たに立てて今後も創作していこうと思う。

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