僕が運営している別サイト「営業は被購買力」の進捗報告。
この度、第3章まで完成した。
前回、第2章の「基礎編」までの進捗報告記事はこちら。
第3章 被購買力「強化編」
第3章は被購買力の「強化編」と銘打ち、基礎編の上に積み上げたいテクニックやメンタル面について解説した。
この「強化編」のテクニックやメンタル面を身に付けると、新規開拓のための打率を良くすることができる。
また打率を上げるだけでなく、そのスピードを早くできる。
そのため結果的に新規開拓件数が増える、という内容になっている。
第3章の目次は下記の通り。
第3章 被購買力の強化
第一印象の強化
知識経験の強化
「善き友」としての強化
各項目のまとめ
この第3章の「被購買力の強化」ができると、営業マンはこのような状態になる。
※もちろん、第2章までの「基礎編」が身についているという前提。
- 第一印象がとても良いため、素早く新規のお客様の警戒を解除できる。
- スムーズに人間関係を構築でき、重要情報を素早く聞き出せる。
- それに対して豊富な知識経験により適切に提案ができ、その案件の実現可能性や、商売として成り立ちそうかをジャッジできる。
- 場合によっては自社や、それまで業界全体でも例のなかったような案件にチャレンジしていけるだけの実力と、気持ちを持っている。
このような営業マンになっている。
新規開拓営業の要点
結局、新規開拓で難しい・大変なところとは、
重要な情報を教えてもらえるかどうか
に尽きる。
現行品がどんなスペックで、いくらなのか。
どんな用途に使おうと思っているから、こういう性能が必要、などという情報だ。
また大きな声では言えない現行品の不満点や、決裁権者の情報、企業間の政治的な関係などの裏情報もあった方がいい。
信用されていない営業マンはこの辺を教えてもらえない。
そしてその信用というのは、時間(半年〜1年)をかければいつかは獲得できる。
しかしこれは「並」の営業マンだ。
1案件のジャッジに半年もかけていてはロスが大きいし、開拓も遅くなる。
そうではなく、初回アポ、もしくは2-3回のアポイントで秘密情報を素早く聞き出せる、というのがデキる営業マンのウデなのである。
このスピードが早くなることによって、結果的に扱える案件の絶対量が増える。
新規開拓ができる、もしくは新規開拓するに値するお客様が出現する確率が一定と考えると、試行回数が多いほど開拓件数は増える。
基礎編の大切さ
今回は第3章の「強化編」が完成したが、ここで注意してほしいのは第2章までの「基礎編」が習得できた上で「強化編」を実行するということだ。
「強化編」だけ身につければ素早く新規開拓できるということではない。
なぜなら「基礎編」が疎かだと、お客様に「もうコイツには会いたくないな」と足切りをされてしまうリスクが高まって、そこで案件終了してしまうからだ。
「基礎編」はその足切りを防ぐための守りに重きを置いている。
「強化編」はその守りができた上で、攻めの技術を紹介したのだが、この「攻め」だけでは足切りが防げないから、やはり「基礎編」は大切なのだ。
なお「基礎編」の習得には約2年がかかる。
主に知識経験の面で、2年分の実務経験して、ケーススタディをため込む時間が要る。
これは机の上だけでは習得できないので、もどかしいが2年間、多くの案件に取り組もう。
そして第一印象を高めるために揃えるスーツや靴なども、1年で一気に集めることは難しい(高価なものなので)。
そのため、初期装備の安物からちゃんとしたものに買い換えていくなど、やはり2年ほどをかけて徐々に進めていくことになると思う。
今回の第3章「強化編」はその2年目終了時点からの3年目スタートの時から始まる内容だ。
3〜4年目の間に「強化編」を徐々に身につけていくと、4年目の終わり頃には「強化編」も一通り身についているはずだ。
新規案件の仕込みも数件、できている頃かと思う。
そうして始まる5年目で、その撒いた種が結実して、めでたく新規開拓の実績ができるくらいになる。
ここで憶えておいてほしいのは、化学業界の新規開拓には数年を要するというところだ。
時間がかかる商材です(断定)
他業界のように、単に「使うだけ」の商材ならば、タイミングさえ合えば明日にでも新規開拓の可能性はある。
しかし化学メーカーが扱う「化学品」というお客様にとっての材料は、間違いや問題が起こらないように、かなり厳しく検証される。
最終製品にもよるが、年単位で貯蔵安定性試験をしたり、実際にテスト施行した塗料を5年間、実際に日光に当て続けて劣化状態を見る、などはザラにある。
促進試験をしても、数年かかることもある。
そういう特性の商材だと理解して、数年かかるものだとわかっていれば、無駄に焦ることもなくなる。
かくいう僕が、そのようにすぐに売れない・採用されない・試験評価待ちという状態を歯痒く思ってイライラしていた。
案件によっては10年かかったとか、担当者が3代替わってようやく売れたとか、そういう話もザラな商材だ。しかしひとたび採用されたら、長く使ってもらえる。
化学品という商材はそういう性質があると知っておけば、無駄に消耗することがなくなる。
第4章:追加パーツ編(予定)
続く第4章では追加パーツ編と銘打ち、あると便利な技術や知識を紹介していく。
全体の目次はこちら。
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