最近、某飲食店チェーンでやらかしたアルバイトが訴訟されるという出来事が起きた。その会社は今後の抑止力のため、今回の厳しい対応に踏み切ったと発表している。僕は、該当者とその家族には厳しい措置かと感じたが、致し方のないことだと思う。
ペナルティが抑止になる層
今回の一件は、企業の営業を妨害したというれっきとした犯罪だ。甚大なペナルティがリアルに課されるのだと前例を作る事ができたというのが大きい。示談にしなかった勇気を讃えたい。
日本にはよくない言葉がある。「いじめ」「万引き」という、犯罪をかわいく見せてしまう単語だ。「いじめ」は暴行や恐喝だし、「万引き」は窃盗罪だ。今回の飲食店の一件も「悪ふざけ」「イタズラ」ではなく業務妨害罪だ。それが裁判にかけられて、何百万、何千万という償いを強制される…その前例は抑止力になる。
ただ僕は思うに、こういった前例を見て「やめよう」と踏みとどまる層は、まだ理性がある層だと思う。この抑止力が効かない層もいる。目の前に楽しそうなことがあると、いけないことだとわかっていても、我慢ができない。僕はこういう層はもはや野生動物だと思う。頭が悪いとかではない。本能に従っちゃう。我慢できない。それを僕は理解しているからこそ、野生動物と呼ぶ。
野生動物
僕らは人間だけど結局は生き物で、動物だ。感情もあるしうっかりミスもある
野生動物をコントロールすることはできない。イノシシに「畑に入ってく
今回のバイトテロも同じだ。僕は学生時代に飲食チェーンでバ
繰り返し誤解を招かないよう言うが、僕は彼らを見下したり、馬鹿にするために野生動物という単語を選んでいるのではない。真剣に、そういう存在だと捉えている。人間の力ではコントロール不能なライオン、トラ、クマ、ゾウといった猛獣のような類のものだと言いたくて、あえて野生動物と呼ぶ。
野生動物への対策
あなたはライオンに「私を食うな!」と言って聞かせようとするだろうか?しないと思う。まず、ライオンに出会わないように対処するはずだし、ライオンが侵入してこないような仕組みを作るはずだ。
先述のバイトテロも全く同じだ。いくら教育しても完全には防ぎようがない。見せしめも効かず、さらに面接も突破するバイトテロ攻撃を防ぐには、もはや仕組みを作る他ない。コントロール不能な野生動物なのだから。
自然に対しては逆らうのではなく、適応してきたのが人類ではないか。
しかし実は、いくつかの仕組み・対策は既に世の中に実装されている。レジの釣銭機は人為的ミスを無くすため、バーコードリーダーもそうだ。食券機もそうだ。効率化という面もあるけれども、そもそも人はミスを犯してしまうという前提から、ミスを起こさせないように工夫してきた。昔は、売り上げが1円少ないとか10円多いだとかで毎日大変だった。「仕組み」がこれを解決してきたのだ。
野生動物も保護する
同時に、仕組みを作れば野生動物たちを守る事ができる。彼らは野生動物で
例えると、僕ら人間は信号機を知っているけど、動物は信号機がわからない。だから赤信号で道路
今回の例で言えば、スマホで撮影し流出させちゃう部分を防ぐ方法があれば、飲食店もイメージダウンを防げるし、バカッターくん達も甚大なペナルティを受ける事はなかった。もちろん!そのような不適切な行為をしないのが大前提ではあるが、野生動物だからね。
まずバイト採用時には「おっかないビデオ」をしっかり観せるべきだ。「こういうイタズラをすると賠償金何千万とられますよ、人生終了しますよ」としっかり教育する。ここで「ああ怖いな、絶対やらないようにしておこう」と思える層は、これでクリアだ。そしてこれを観ても(もしくは真面目に観ない)わからない層は、野生動物だ。仕組みでカバーするしかない。
バイトに入る際にはスマホを端末にタッチして、
- カメラ機能を封じる
- SNSデータ通信できなくする
とか、そういう仕組みを作る。もちろんお金はかかる。全店舗に機材を導入しアプリを開発しなくてはならない。だが、それにより今回のような事件が少なくできるのなら、保険だと思って導入すべきだろう。長い目で見れば、結果的に安い買い物になるかもしれない。
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