オナ禁研究「夢精・セクリセ」編

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オナ禁関連

前回の記事で、オナ禁とは結局のところ、オナニーによる脳内物質中毒の状態から脱する試みである、ということをわかっていただけたかと思う。

オナニーで得られる快感が強ければ強いほど、また同じかそれ以上の快感=脳内物質を渇望してしまう。

飲んでも飲んでも喉が渇き続ける塩水のように、興奮して刺激の強いオナニーをしている限り、強烈な渇望からは逃れられない。

この渇望をオナニーファントムと名付け、このファントムをいかに弱めるか?に僕はこだわってきた。

この一連の研究の締めくくりとして、よく議論される夢精やセックスによるリセットについても見解を述べておく。

夢精

まず夢精については、僕の経験ではフルチャージが完了して12〜14日前後に発生するケースが多かった。

何しろ夢精である。

意志の力でコントロールは難しい。

下半身にべったりとまとわりついた冷えた精液を洗う作業はとても切ないし、僕の場合は妻に見られたらどうしよ等と心配している。

そのため、これは体感だが、10日を超えて朝起きた時に特にエロトリガーも無いのに異様にムラムラしていたら、ちょっと危ない。

そういう時は「素抜き」でダメージを最小限にしつつ精液を抜いておく。

ちなみに夢精した場合は、意外にもダメージは少ない。

もちろん精液の消費はあるのでその補充のための回復日数は多少必要だが、随意でオナニーした場合と比べると少ない。

体感だが2〜3日でフィジカルチャージ完了できる。

1日程度早いイメージだ。

このことは、これまでのメカニズムで理解できる。

夢精は視覚・聴覚・触覚や足ピンの刺激がないから、興奮による大量の脳内物質分泌もない。

時間の長さも関係ないであろう。

そのためダメージも少ないし、憑依するファントムも弱い。

そのため夢精後も特に苦労なくフルチャージまで到達できる。

セクリセ

次はセックスによるリセットだが、こちらもダメージは少ない。

もちろん生身の異性とのセックスは、視覚・聴覚・触覚のみならず味覚と嗅覚まで追加されるから、とんでもない興奮になってしまうのではないか?

と僕も思っていた。

しかしながら、実際に観測してみると、どうもオナニーよりも回復が早いことに気がついた。

なぜなのか?と考え続けながらもセックスリセットについて検証していくうちにこれまでの要素以外に、大切な要素が浮かび上がってきた。

それが本記事で解説したい「本能」の作用である。

その前に、これまでの要素に照らし合わせてみよう。

まずセックスは、ひとりでするものではない。そのため多少なりとも相手に対する気遣いが要る。

また男性側が一方的に奉仕される、風俗のような自分本位なセックスも…なくはないが、あまりないとする。

そして快感それ自体に関して言えば、ぶっちゃけオナニーの方が強い。

どんなにフェラがうまい彼女でも、どの部位をどの力加減・リズム・タイミングで刺激すれば気持ちいいのかは「自分自身」には敵わない。

自分の神経なのだから当然である。

挿入しての腰振りも同じだ。

もちろん気持ちいいのだが、自分自身を最も気持ちよくできる、自分の手を用いてのオナニーに比べたら、それには及ぶべくもないのだ。

これは単純に「性器に対する刺激」という切り口での論である。

オナニーというのは、性器に対しての刺激という点ではセックスよりも強く、快感を最大化しやすい。

ここが大きい。

あり得ないことだが、もし仮に、異性の身体を完全に乗っ取れて、自分の脳からの指令で動かすことができるとしたら最大最強の刺激となるだろう。しかしそんなことはあり得ない。

だから「右手が恋人」というフレーズは、なるほど言い得て妙である。

自分自身の最大効率の快感を繰り出せるのは、自分の右手なのだ。

セックスよりオナニーのほうが…?

そして本記事のメインテーマである「本能」。

これは「罪悪感」という形で我々の前に現れる。

オナニーをした後に、自己嫌悪感に襲われないだろうか。

「あーあ、またオナっちゃったよ」

「彼女がいたらこんなことしなくて済むのにな…」

「妻に隠れて何やってんだ俺…」

というような想いである。

童貞諸君にはまだ理解できない感覚かもしれないが、セックスというのは先述の通り、ひとりでするものではないから、そこには必然と「気遣い」が必要になる。

事前にシャワーも浴びるし、歯磨きもする。

彼女の機嫌や体調も気遣うことも大切だ。

彼女をイかせなきゃとも思うし、痛がってないか、などもケアしつつ行う。

そうつまり、セックスとは、めんどくさい行為なのである。

だからそのめんどくさいセックスではなくて、自分の最大効率の快感をインスタントに得られるオナニーを、妻や彼女がいても、したくなるのだ。

また彼女や妻よりも、顔・声・体型で性的に好みのAV女優だっている。

彼女や妻が許してくれない、やってくれない変態プレイだって見せてくれる。

そのため単純に性的快感だけの切り口で見ればオナニー>セックスとなる。

太古からの本能

我々の身体と、そして脳は太古の昔の石器時代に形作られたまま、今ここにある。

石器時代に最適化された仕組みでもって、今なお生きている。

「動物」「生物」としての我々は、そもそも遺伝子の乗り物。その生涯の目標の第一義は、次の世代に遺伝子のバトンをつなぐこと。

つまり生殖することだ。

その生殖行為を奨励するために、遺伝子は我々に性的快感の回路を授けたのではないだろうか。

もし仮に、生殖行為が全然気持ちよくなくてむしろ痛いものだったら、生殖のモチベーションにはならない。快感というご褒美をぶら下げて、遺伝子は我々に生殖のモチベーションを与えているし、それが生殖本能になっている。

そのように我々のシステムには「生殖」という生物の生涯における最優先タスクが刻み込まれている。

これは生物としての根幹に根ざしており、生物である限りデリートできないタスクである。

そのため、これを実行しないことに対して、本能で自己嫌悪するように我々はセッティングされているのではないだろうか。

また、随意でオナニー実行の判断を下してしまったことに後ろめたさを感じるのは、そのためだと思われる。

もちろんセックスにはこの後ろめたさや背徳感はない。むしろ「よくやった!」と本能が、遺伝子が喜び讃えてくる感覚さえある。

初めて出会った異性を気に入って、アプローチして、受け入れられてセックスする。

その過程ーーいわゆる恋愛が楽しくてワクワクして、そして初回のセックスが最高に嬉しいのは、この遺伝子に刻まれた本能のせいだと、僕は感じる。

色々と理屈をつけて考えようともしたが、結局のところ、僕もひとつの生物であり、動物だから、このようなモチベーションで生きていくように設計されていると考えたら、全て説明がついた。

そう結局、我々は動物なのだ。

太古の時代に設計された脳は、本能は…たかだか2000年では変わらない。

生殖に対する欲や快感は本能的なもので、デリート不能なことである。

だからその第一義をしていないと、自分自身が本能的に気付いているから、我々はオナニーに対し罪悪感・背徳感・後ろめたさを覚える。

「いや俺は罪悪感なんて感じてないよ?」

という人もいるかもしれない。

しかしそれは動物の本能として、あり得ない。これは申し訳ないが断言する。

生物である限り逃れられない。

このことは、未婚の中年男女が独身の我が身を苦しむエピソードや、若い時分に無意識に異性を求め彷徨うことによって、やはり裏付けられる。

バンドマンが音楽やるのは結局はモテたいから。

勉強して良い大学入りたいのは、結局はモテたいから。

カラオケ練習したりトークスキルを磨くのも、結局はモテたいから。

服装に気を遣い、身なりを整えたり筋トレするのは結局ーー

オンナにモテたいから、なのである。

しかしながら何ら恥じることはない。

これは本能で生殖しようと頑張る、動物としての活動なのだから。

鳥のオスが綺麗な羽を生やすのも、

シカのオスが大きな角を生やすのも、

グッピーのオスが大きな尾ヒレを生やすのも。

結局は異性にモテて多くの子孫を残したい、遺伝子のバトンをつなぎたいという本能からきていることなのだ。

オナ禁と自己肯定感

長くなったが、オナニーという行為は、その動物のオスとしての本能を裏切る行為なのである。

だから罪悪感が湧く。

後ろめたさを感じる。

自己嫌悪に陥る。

オナ禁は、活力を取り戻し、見た目改善に役立つ、という効用で注目されてきた。

しかしながら僕はこの3年間の実験の中で、この動物が持つ本能とも向き合うことになった。

罪悪感は確実にメンタルを削り、自己肯定感を下げる。

特にオナ禁という概念を知ってしまった者には、そのメンタルダメージは大きい。

「なぜ自分は我慢ができないのか?」

と意志の弱さを嘆き、自分が嫌いになっていく。

これは良くないことだ。

あなたがオナ禁できないのは、意志のせいじゃない。

脳内物質と、仕向けてくる連中のせいなんだ。

 

次の記事で今回の発表は一区切りにする。

最後の記事はオナ禁と副業についてだ。

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