コロナウィルスへの対策のため、外出や飲み会、イベントが自粛ムードとなった結果、一気に不景気に突入しつつある。日経が2万円を割り(今日2020/3/21で16,552くらい)連日、各所から悲鳴が上がっている。
特に外国人観光客をお客さんにしていたホテルや観光業、百貨店とそれに関わるメーカーは直撃。人との濃厚接触が懸念されるサービス業も壊滅状態にある。
日本全体の景気が後退して、リーマンショック、いやそれ以上の経済ダメージと言われる今回のコロナショックに対し、僕なりの意見をここで述べておこうと思う。
金持ちが金を使わなくなる
まず日経平均が下がったことによって、お金持ちのオジサンたちの資産が目減りした。最盛期の日経平均24,000円のころと比較すると、今日の16,552円はおよそ7割となる。つまり100万円の株を持っていた人は70万円になってしまったということになる(あくまでも例な計算だけど)。
こうして資産が目減りした人が大勢いるので、金持ちのオジサンたちが「儲かっているから、いっか♪」で買っていたモノやサービスは売れなくなる。いわゆる贅沢品・嗜好品の類であり、クルマや腕時計、高級スーツから始まって、高級な外食、レジャー、旅行、キャバクラや風俗なども一気に「節約」されてしまうだろう。こうなるとモノやサービスが売れなくなって、これらの業界は数ヶ月で危険水域に突入すると思われる。
内部留保や、資産(不動産など)を切り崩すことで耐え凌げるかもしれないが、それでも金持ち狙いの商売はその本質が「贅沢」であるから、やはり厳しいことは否めない。
広告業なども同じくで、真っ先に削減される予算である。
ドミノ倒しのデフレ
先述の「贅沢品」や「広告業」が真っ先に絞られていく中で、そこで生活していた人たちが職を失ったり、収入が減ったりする。
すると日用品の消費も冷え込み、必需品から遠いものは徐々に絞られていくだろう。
明らかな贅沢品はもとより、これまでよりも1グレード落とした製品や食事を選択するようになるだろう。まさにデフレが進行していき、日本…というか世界的に景気後退していき、各々の企業は収益が悪化して倒産が増えていくだろう。
増えるブラック企業
こうなると一気に就職難になる。大手企業は採用数を減らし、そもそも2021年度は採用活動をしない、という会社も出てくるだろう。
この状況は僕が就職活動していた2010年はリーマン直後と似ている。
また同じことが、きっと繰り返される。しかし、これは企業が自社を守るために行う防御策なので、責めても始まらない。
有効求人倍率(一人当たりにある求人の数)が2019年は平均1.5ほどだったのが一気に1.0を下回るであろう。
こうなると売り手市場(学生が有利)から買い手市場(企業側が有利)となり、企業側は学生を厳選し、学生は少ない枠を奪い合う、ということになる。
まさに10年前と同じだ。
こうなると、正社員で就職すること自体が目的になってしまい、入ってからどうなのか?をあまり考えなくなってしまう。「とりあえず決まればいい」となってしまう。
これは危ない。
文系は営業マン不可避
特に文系の大学生はその多くが営業職になる。しかも時代は不景気、企業は業績を確保するため営業マンに「数字!数字!」と尻を叩くことは目に見えている。
僕も体験した「営業マンの尻を叩けば叩くほど売れる系」の商材を扱うハメになった日には…ツラい営業は避けられないだろう。
僕はこのブログと、転職ブログ、そしてサウザーさんの白熱教室でこの辺のヤバさを繰り返し伝えてきた。
しかし実はそのような発信をしつつも、
「でももうブラックは減ってきているしな…」とか
「今(2019)は学生の方が有利な就職環境だからわざわざブラック入っちゃうリスクって少ないよな」とやや時代遅れか?と思っていた。
しかし…
今またこうして10年に1度の大不況になり、またブラック企業がはびこる可能性がでてきてしまった。
結果論だが、僕はこのような市場環境になってしまうことに備えて、これらのコンテンツを展開してきたのかもしれない。
全くの偶然だが、この不景気にこそ、10年前の僕の二の舞になる人を少しでも減らしたいと願う。
化学メーカーを目指せ
結論から言うと、やっぱり化学メーカーをオススメする。
この3月においても、化学メーカーの業績への影響は軽微だ。もちろん、贅沢品、観光業とか小売に関連する製品の原料は、末端が売れないから影響は受けている。
しかし、それ以外の産業に使用される用途が多いため、売り上げは大きく減少していない。
特に道路工事や生活必需材に使われるような用途は減っていない。これらの産業も、いずれは不景気の影響を受けるであろうが、その影響が化学メーカーに届くのはかなり後だと考えられる。
先述の外食や旅行、サービス業と違い、「節約」ができない用途が世の中にはたくさんある。そういうところに食い込んでいる製品に、化学メーカーの材料は使われているのだ。
化学品の種類にもよるが、多岐の用途に使われているものが多く、それが安定感に繋がっている。
「売り先」がかなり分散されていることがリスクヘッジになっているのだ。
どこかの業界が凹んでも、それにつられて一緒に傾くことは少ない。だからもし、化学メーカーが甚大なダメージをうける時としたら、それは全ての産業が滅んだ後であり、ドミノ倒しの最後の最後であろう。
事実、多くの化学メーカーはバブル崩壊も、平成不況も、リーマンショックも乗り越えてきている会社が多い。そのカラクリは、製品の持つ圧倒的な力だ。
「原料」という代替が難しく、自製できなものだからこそ強い。節約されにくい特性を持っている。
そんな化学メーカーの営業マンは、叩かれることがほぼない。なぜなら「営業マンを叩いても売れるものではない」からである。
いくら営業マンをどやしつけても、売れるものではない。そういう性質だから、化学メーカーはホワイトなのだ。
最近ちょっと怠けていた自著のKindle出版計画を再開し、本日、大きく前進した。表紙作ったり、Kindle化に必要な変換作業とかを行って、申請は完了した。
NGにならなければ近日中にリリースを発表できると思う。
なぜキツい営業が存在するのか?どういう会社がゆるふわホワイトなのか?そんなことをこの10年間、僕は考え続けてきた。そんなレポートだ。
今しばらくお待ちいただけたらと思う。
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