ブラック企業の洗脳が解けたきっかけ

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最初は社畜

就活し、内定した会社は社員を洗脳することが大好きな社長が経営する会社でした。社畜が好みそうな書籍をダンボール単位で買っては、やれ経営者目線もてだの利益考えろとか、そういう本を読まされ読書感想文をワードで2ページ以上書け!みたいなことやってましたね。直接の仕事じゃないのに無駄な作業がメッチャ増えてました。

そういや社長がみずから書いた本(市場に流通してない)も社員や内定者に読ませて思想を植えつけてました。でも純粋な新卒くん(ぼくもその一人)は染まっちゃうんですね。キレーに騙されてた。ちなみに中途入社の人は一瞬でこの異常性に気付き辞めていきました。正しいね。

むしろ残った人々はやめた人を根性ないとか異常者あつかいしてたからね。異常者はどっちだよっていう。なので新卒で入った会社では会社の犬、しかも会社=社長な中小企業だったので一種の宗教状態と化してました。僕も信者だったし、親とか友人から「オマエの働いてる会社おかしいよ」といわれてもガチ反論して怒ってましたからね。洗脳されてました。恥ずかしい過去…

新卒で入社したら2年くらいは頑張れますが、徐々に疲弊して脱落していきます。社内の人口ピラミッドが途上国みたくきれいなピラミッド型してました。会社としては全然健全じゃないですね。8年生き残った人は取締役になってました。30台前半で役員とか今考えると尋常ではありませんね。そんな会社でした。

洗脳が解ける

新卒の僕も洗脳が解けるときがやってきました。おそらく入社して2年半ごろです。きっかけは社長が行った「吊るし上げ」でした。業務でやらかした人が吊るし上げられるのではなく、社長の悪口や会社への不満を言ってた人が、全社朝礼で社員全員の前で反省文を自分で読む。という吊るし上げでした。

その社長の悪口とか会社への不満がなぜバレたのかというと、「業務改善ミーティング」みたいなのを社長の思いつきで部長とかに指示が出され個別ミーティングをやるっていうことがきっかけでした。みんな油断してて、営業マンは会社の商品の欠点をあげ改善提案し現場の施工担当は待遇とかいろいろ不満を口にし、とある人は社長からの読書レポートの宿題が重くて休日も休めないと本音を話し…

全部チクられて社長が激怒。吊るし上げとなりました。

今思うとこの社長の器の小ささがわかりますね。僕はその吊るし上げを目にして、聞いたとき、なぜ社長はこんなヒドイことができるのか?吊るし上げられてる人が言ってることは的を射ていて正しいのに、社長に逆らったからってなぜこんな目に合わされてるのだろうか?こんなのは人権侵害だと思う。

さらに個別ミーティングと称して踏み絵を行い、チクった部長に、チクらせてる社長に不信感が一気に湧きました。僕はこの事件がなかったら社畜のままだったかもしれません。業務は一生懸命やってましたから…

情報収集のスタート

こうして洗脳が溶けた僕は情報収集を始めました。まずは大手の転職サイトに登録しました。これら大手の転職サイトは、新卒の就活サイトとほとんど同じシステムでした。情報見て、応募して、みたいな。

ただ当時の記憶ですが、良い求人が少なかったように思います。大学時代の友人も転職経験者などいなかったので一人で情報収集に明け暮れる日々でした。ネットでも、リアル書籍でも、情報収集しました。そんな中で1冊の本との出会いがありました。

ピッタリな本との出会い

『NOと言えない若者がブラック企業に負けずに働く方法』

なんともタイムリーなタイトルの本でした。僕が最も感銘を受けたのが

「ブラック企業で働くことは、そのブラック企業の存続に手を貸してしまっている」

という部分でした。ブラック企業は社員が辞めずに残るから存続してしまうのです。労働者がNOと言って、その企業を去れば、回せる人がいなくなって社長一人になり廃業です。それができない人が多いから、ブラックはブラックのままなのです。

僕はこの考え方に衝撃を受け「僕、メッチャ存続に貢献しちゃってたわ」と思い転職活動に全力を尽くすようになったのです。しかしこの頃25歳。勤め人自体をやめたいとはまだ考えられてはいませんでした。ひとまずブラック企業からは出たいという一心でした。

ホワイトな環境に身をおいても

以上がブラック企業をやめた経緯です。2社目はホワイトな会社で入社当初は、ホワイトすぎてブラックに染まっていた僕はとまどいを隠せませんでした。2年くらいで業務にも慣れて成果が出せるようになりました。

収入も大幅アップしていましたし、休日も大幅増(普通の水準になっただけだが)して彼女もできて結婚もできました。しかしそういう恵まれた環境にいることにより、雇われ人の限界にたどりついてしまったのです。

正直、僕が今いる労働環境は最高峰のレベルだと思っています。僕は営業職なのですが、申請なしで直行直帰もし放題だし厳しくチェックする人もいないしノルマもあんまり…いや、まったく厳しくないです。たまにあるお客からの要望をちゃんとこなしてれば怒られません。

オッサンたちは堂々とサボり散らかしてますね。昼間に歯医者行くわ〜とかいって普通に出て行くからね。すごいね。

定時にオフィス組は一斉に帰るし営業職でも18時にはみんな帰ります。僕もその恩恵にあずかっているので文句は言わないです。ありがたい。ですが、このレベルを体験したからこそ、雇われ人には限界があると思うのです。正確には雇われ人の営業マンの限界ですね。僕は営業しかできませんので…

長くなったので詳細はまた記事を書きます。先に言っておくと「営業マンは売ることはできるが作り出すことができない」という点がぼくが感じた限界です。

この点で雇われ人の限界を感じたのでした…

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