メンドいオッサンはハックする

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ライフハック

メンドいおっさんはどこにでもいる。

細かい事を指摘しなくては気が済まないのだ。むしろ、細かい事を指摘しているオレ、観察力があってSUGEEEEとでも思っているのだろう。

僕も数年前まで、そういう重箱の隅をつつくような人が上司で、大変悩んだ経験がある。イラつきすぎて、いっそ一回キレて刺し違えてやろうかと思ってギラギラしていた。

そんな中で、その上司が支店異動になったので、刺し違えることはなかったのだが、かなりのストレスだった記憶がある。
当時僕は20代の半ばで、社会に対する処世術も身についていなかった。今なら思える。

こういうメンドくさいおっさんと戦ってはいけない。
ハックするのだ。ハックする、とは具体的にどういう事かというと、そのおっさんが何を重視していて、何を求めてその行動をしているのか、察知して、叶えてやる事だ。

ひとつの例えだが、猫を撫でる時に猫がゴロゴロいうところを撫でてやるのだ。尻尾や後ろ足は嫌がる。耳の裏や顎の下を撫でてやればいい。これは猫をハックしている状態と言える。

なのでおっさんも何かを求めているのでハックしてやるのが、賢いやっつけ方なのだ。間違っても正面切って戦闘してはいけない。失うものが多すぎるし、状況が改善する可能性も低い。これは決して、諦めて受け入れろ、慣れろという事ではない。受動的ではない。積極的におっさんを分析し、ハックする。僕が遭遇してきた中で、特徴的なおっさんのパターンをいくつか例としてあげてみよう。

①管理型

このオッサンは中間管理職に多い。このオッサンは半端な役職(課長〜部長)なので、そのさらに上の上司がいる(役員)。この上役に怒られないようにしたいがために、細かいイチャモンをつけてくる。

もちろん、仕事の成果に関わるような事は、良きアドバイスや指示として従えば良い。だが、「それ本質的には関係なくないですか?」と思うような事も言ってくる時がある。よく考えてみると、結局は「オレが怒られるんだからちゃんとやれ」みたいな内容ではないだろうか。そのオッサンは、上役から「オマエちゃんと管理してるのか?」と怒られる事を恐れている。

それを恐れるのは、そのオッサンのこれまでのキャリアによる。成果を出して昇進したタイプは、管理型にならない。年功序列で、順番で昇進したタイプは管理型になる。年功序列で昇進するという事は、仕事の成果で戦った事がないということ。こういう人は、皆勤賞だったり、有給を使わなかったりする傾向がある。よく言えばマジメ、悪く言えば社畜体質。

こういうオッサンに対し、成果を追い求めるような部下がつくと相性はよくない。それぞれ目指しているものが違うからだ。成果を求めるものに対し、秩序を求めるもの。これは相容れない。こういう管理型のオッサンをハックするには、オッサンを安心させてやる事だ。この手のオッサンは把握できていないという事態をとても怖がる。何かが起こった時に知らないです、というのが何よりも怖い。

だから、案件の進捗をメールしたり、お客さんとのメールでCCやBCCに入れておいてやるだけでかなり安心する。これで管理している体になるから不思議だが、とにかく管理型のオッサンは心配性である。ハックするには、情報共有してやる事だ。

②オレ流型

このオッサンは①管理型とは対称的で、逆に成果で昇進したタイプが多い。実際、優秀なビジネスマンなので仕事はできるのだが、部下に厳しい一面も持つ。もちろん、デキる人だから従ったほうが良いっちゃ良いのだが、自分の本来のスタイルと合わない時には、そのアドバイスは押し付けとなり、苦痛になる

僕は思うに、営業マンという職種には個性が必ず現れる。個々人の得意分野を伸ばす事が営業成績に繋がる。自分に合ったスタイルの確立ができるのは、新卒で営業を始めて、失敗しながら5年ほどはかかる。この最中にオレ流のオッサンにかき回されると迷走してしまう。

オレ流のオッサンには成功体験がある。その成功体験は素晴らしいものだ。だが、それはそのオッサンの個性にマッチしていたというだけであって、部下にもそのまま適合するかはわからないのだ。わからない事なのに、オッサンは「オレはこうやって成功した、だからオマエもやれ」という指導の仕方をする。これがマッチすれば、その上司と部下は良い師弟となり成果も残せる。だが合わなかった場合には、上司は「なぜ言った通りにできないんだ」と怒り、部下は「俺には合っていない…」と病んでいくのだ。

このタイプをハックする方法は、一部だけ素直に真似してやることだ。オレ流オッサンには成功体験があり自信を持っている。実際に優秀で社内外の評判も良い。だからその手法を後輩に見せつけてやりたい、俺SUGEEEEと思ってもらいたい、という自尊心の高いタイプなのだ。ならば、その自尊心を存分に満たしてやるのだ。ただ注意して欲しい。口頭だけで「わかりました!スゴイですね!」と言ってもこのタイプは優秀だから見抜いてくる。この形質もハックするには、一部分だけ本当に真似てやるという行為が有効である。

例えば電話の出方、メールの文章、名刺の渡し方、書類の作り方などなど…こういう優秀な人には何かしらのこだわりがある。そのこだわりを見抜いてマネしてみたり、もしくは指摘された事を覚えていて、反映させる。このタイプは優秀なので、「あっこいつオレの真似しているな」「オレが言った事を覚えて実践しているな」と気づく。気づいたら、勝手に弟子として認めてくれるようになるので態度が軟化する。

ポイントは「実行している」というところだ。繰り返すが、口頭だけでは逆に見抜かれて指導はエスカレートしてしまう。一部マネできるところをあえて「実行」して「見せる」事によりこのオッサンをハックする事ができるのだ。

このタイプのオッサンは、結局のところ自己愛が強く周囲から認めてもらいたいという欲が強い。それを部下に求めているだけなのだ。このオッサンにとって、部下から真似される事は自分の仕事のやり方、ひいては生き方を肯定される事になり、満足する。

僕のような者からすれば、他人に評価されたところで自分の人生、関係ないと思うのだが、気にするオッサンの事はケアしてハックしてあげよう。

まず2つの型をご紹介した。大きくはこの2つのタイプがいて、この中間型、もしくはどっちか寄りのタイプも存在する。基本的にはオッサンが怒られないように配慮してやるそぶりを見せ、適度にマネして自尊心を満たしてあげると大体のオッサンはハックできる。

最後に、ハックできないタイプも軽く紹介しよう。

リアルガチ成果重視型

この人はハックできない。できるとしたら、本当に成果を出してやる事であるが、これはハックとは呼べない。ハックしようとしても、「で、どれくらいの実績が出た?」という点しか見ていないので、ハックのしようがない。メール報告しようが、テクニックを真似ようが「うんうん、頑張ってるね。で成果は?」という逃げられないところをちゃんと突いてくるからだ。これはハックのしようがない。

ただこういう人はメンドくさい絡みはしてこない事が多い。成果を出すためには、こうしたほうが良いのでは?という仕事の本質をついた適切なアドバイスをしてくるからだ。②オレ流型と違うところは、オレ流は成果も出すが、「オレを見て!オレを褒めて!」という、気が消せていない。成果も追ってるんだけど、自分に目が向いてるのだ。

リアルガチ成果主義は自分に目は向けていない。あげるべき成果を目標とし、それを達成するために部下を指導し、自分も動くから、相手に不快感を与えないのだ。このタイプの人は本当の上位職、役員に多いと思う。①②は良くて部長どまりだ。①②とも関心が自分に向いているという特徴がある。

先ほど、リアルガチ成果型はハックできないと述べた。確かに小手先の技でハックはできないが、頑張ってリアルに成果を出せばハックできる。正確には、ハックというよりも信頼を得られた結果、何も言われなくなる。

こういう役員に信頼されると、①②は何も言えなくなるので結果的に快適になる。ちなみに僕は今この段階に辿り着き快適なサボリーマンライフを送っている。ここに至る前には、①にマークされて帰社時間を管理されたり、②に同行して指導してやると言われサボれなかったり、とてもやりにくかった。一時はマジで退職を考えた事もある。そこで何かのきっかけでハックする事を知り、実行して成功したのだった。

最強のハック(?)は成果を出す事という結論になるが、雇われ人を脱したい僕には余暇時間が大変必要なので、時間確保のためにオッサンをハックする術をご紹介した。

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