オッサンはなぜ「打つ」のか?

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ゴルフ

麻雀とゴルフ、このどちらも「打つ」ものだ。

僕はこの2つを社会人になってから身につけた。きっかけは、上長や先輩と遊ぶために必要だったからだが、なぜこんなにも世の中のオッサン達を魅了する遊びなのか、最初は分かっていなかった。それぞれ、4年のキャリアの中で感じたことを説明していく。

総合的な判断力のゲーム

結論から言うと、麻雀もゴルフも総合的な判断力を求められるゲームだから、面白い。やっている人ならこれだけで伝わると思うが、順に説明する。

麻雀

まず麻雀だが、これは4人で行うという点と、運の要素が大きく絡む点が他のボードゲームと異なる。

例えば将棋は1対1で、運の要素はない。そのため定石という最適解が存在している。囲碁やチェスも同様だ。

遊戯王などのカードゲームも、デッキからのドローに多少の運があるが、運に左右されないような対策をとってデッキを組む。同じカードを複数枚入れたりして、運による事故を防ごうとする。

また、カードゲームには明らかに強力なカードが存在する。基本的には強力なカードを揃えている人が勝ちやすい。さらに言えば、デッキ組みの段階で相性が良い悪いがあるので、デュエルを始める前から、デッキ組みの時点で勝負は始まっていたりもする。

さて麻雀だが、決まった牌を使用するのでカードゲームのような自由度はない。そしてランダムに配牌され、ゲームがスタートする。その配牌は、ほとんど完成している時もあれば、バラバラな時もある。整っていてもツモが悪くて全然進まない時もあるし、逆に配牌が酷くてもツモが良くてすぐに整うこともある。このように運の要素が麻雀を面白くする。

また、4人で行うので、各人が得点のためにアガろうと努力する。その利害のぶつかり合いの中で、総合的に判断し、進退を決めなくてはならない。ここが麻雀の面白さだと思う。

総合的とは、単にその1局だけではなく、順位、持っている点数、誰が親か、どんな仕掛けなのか、自分の手の進み具合、安全牌を持っているか、自分の待ち牌は残っていそうか、そして他人から出やすい河(自分の捨て牌)を作れているか、などである。これらを無視して自分のアガりだけを目指すと他人に振り込んでしまい失点してしまう。

仮に自分の手が整いつつあっても、それが2000点にしかならないのなら、テンパイ気味の親に対して安全牌を切る、という判断も必要だ。

もし最終局で自分が2位、危険牌を切れたらテンパイして1位との逆転のチャンスが訪れるなら、勝負もアリだ。しかし、その危険牌があまりにも危なく、振り込んだら4位もあり得るような場面なら、安全策をとって2位でこの回を終えても十分と考えることもできる。

このように、総合的な判断をしなくてはならないところがビジネスにとても似ている。ビジネスも、1ヶ月だけ最高売上を達成しても翌月に倒産したら意味がない。ビジネスも、いつも自分だけが最高の結果を得られるということはない。我慢することもあるし、突っ張るところもある。しかもその判断は、市場の動向であったり、技術的な背景だったりコストだったり、自社が忙しいか暇かにも左右される。

総合的な判断により、好ましいであろうと思われるベターな選択肢を選択し続けるのがビジネスだ。明確な正解というものはない。

ゴルフ

ゴルフも麻雀と同じく、不確実性の中で最善の判断をしていくスポーツだ。

プロゴルファーのように、狙った通り打てるのなら異なってくるが、アマチュアのゴルフはますます総合的な判断が要求される。

まず、アマチュアはミスが多い。大ダフリして全然飛ばなかったり、大きく右にカーブしてしまったり(スライス)する。もちろん練習してそのリスクを下げるのだが、どうしたってミスは起きる。しかもそのミスの度合いも予測不能だ。

コースには風もあるし、地面の起伏もある。他の人が芝生を削り取ったディボット跡もある。完璧なドライバーショットを打てても、ボールが左足下がりの場所に止まってしまったら、次打はミスしやすくなる。

逆に、大スライスしてOBと思ったボールが木の枝に当たってフェアウェイに戻っていることもある。このような幸運よりも不運の方が多いだが…

ゴルフにおける総合的な判断とは、このミスを考慮に入れて、狙い所を決定することにある。アマチュアは、プロのように160ヤード先のグリーンを簡単には捉えられない。アマチュアが捉えられるのはせいぜい130ヤード前後くらいだろう。

グリーンまで160ヤード、バンカー越えでライ(ボールの置いてある状態)が悪いときを考えてみよう。5番アイアンをナイスショットできたら、160ヤードをナイスオンできるが、ミスして10ヤード手前に落ちたらバンカーに吸い込まれるであろう状況。この場合どうするか。

僕は5番アイアンではミスする可能性の方が大きいので、バンカーに届かないクラブ(8番アイアン:130ヤード)を選択してアプローチとパッティングに賭けるほうがボギーを確保できる可能性が高いと考える。うまくいけば寄せワンのパーだ。

賭けに出た結果、バンカーに入る方が大叩きにつながるからだ。もし、自分がバンカーが得意なら5番アイアンを握っても良いかもしれないが、それもまた総合的な判断となる。

ゴルフは18ホール回った合計のスコアで競うから、このように総合的に考える。これもビジネスにとても似ている。ただ、いつも安全策を取れば良いということでもない。最終ホール、トップと1打差ならばバーディーを狙う戦略が必要な場面もあるだろう。しかしライが悪く、ミスしたら2位すらも危うい状況ならば2位を確保する戦略を取ることもある。

やはり総合的な判断となる。もし1位の人が先に打って、難しそうなバンカーに入れたら、ボギーでも逆転できる可能性がでてくる。

運と技術介入の絶妙バランス

このように、自分の力量や運、場の状況や他者の動きを総合的に判断して

最適解を選んでいく、選択のゲームだから麻雀とゴルフは面白いのだ。

宝くじには技術介入の余地がほぼない。パチンコも、店選びや釘読みなどメタ的な技術介入はあるが、液晶の回転には干渉できない。麻雀とゴルフはこれらと違って技術介入できる余地があり、でも技術があるものが絶対的に勝つわけでもない、という絶妙なバランスが面白い。強者が常に勝つものはあまり面白くない。

似たもので魚釣りも運の要素と技術介入要素が混在しているから面白く、オッサンが大好きな遊びなのだ。

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