サウザー白熱教室レビュー記事。今回はゼロ円アフィリエイターさんの人生編。
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全4回。オブザーバーには足立先生。宮古島での収録。
ゼロ円アフィリエイターさんについて
「ゼロ円アフィリエイター」というお名前通りに考えると、稼げていない駆け出しのアフィリエイト志望者なのか?と思うし、本作がリリースされるまで謎の人物だったゼロ円さん。なぜ平日に宮古島に聖帝たちと一緒に行けるのか?全国セミナーに帯同できるのか?そもそもどうやって聖帝軍の一員になれたのか?本作において、その伏線は全て回収できる。
本作の表題「経営者ゼロ円」にて判明するが、ゼロ円さんは経営者である。ただ、普通の経営者ではない。職業「経営者」と聞いたら「あぁ、会社の社長か」とまず想像すると思う。1つの会社の社長だと。しかしゼロ円さんの現在はそういう「普通の社長」から一歩進んだ先の立場にある。
もちろん、そこに至るまでの艱難辛苦があり、そこを深掘りしたのが本作だ。ゆえにゼロ円さんの紹介をしてしまうと壮大なネタバレになってしまうので本記事では書けないが、本作は立志伝をオーディオ化した作品と言える。
人間くささ
本作を聴いて僕が感じたのは、ゼロ円さんの半生はとても「人間くさい」。しかし誤解なきよう説明すると、良い意味で人間くさい。現代においては、テクノロジーや機械、人々のマインドの進化により、人間くささは失われつつある。現代のビジネスは、オートメーション化され、無機質に、ミスなく、効率的に行われるように、人間くささを排除する方向へ進んでいる。
ゼロ円さんがこれまで取り組んできた多くのビジネスには、「人間」が多く絡んでいる、というか人間そのものが商売となっている。サウザーさんは「ゼロ円さんは労働集約型ビジネスを極めた人」と評している。
機械やテクノロジーと違って、人間は予測不可能な動きをする。科学できない部分がある。だから、その不確定要素をみんな嫌う。嫌うので、そういう人的なミス・イレギュラーをなくすために機械化を進める。しかし、ゼロ円さんはその方向に進まなかった。また、取り組んでいるビジネス的にも機械化はできないものだった。そこでゼロ円さんが失敗し挫折しながらも、それでも今日に至ったその軌跡を、本作を聞いて追体験してほしい。
「話し方」を極めし人
僕は営業マンをしているので敏感な方なのだが、ゼロ円さんの話し方はとても上手くて、勉強になる。特にサウザーさんと1対1で対話するVol.3は、内容だけではなくゼロ円さんの「話し方」に注目してほしい。ちなみにVol.1、2、4は足立先生と3人での会話形式となっているのでやや「盛り上げ」方向のトークをしていて、こちらも勉強になるのだが、Vol.3が格別だ。
まず話し方にトゲがない。トゲというのは、嫌味であるとか、怒っているとかそういうことではなくて、聞く相手を身構えさせてしまうような「勢い」「威圧」のようなものだ。例えば「ハキハキ話す」のが就活では良しとされるのだが、ハキハキしている人というのは、実は聞く相手は疲れるし、身構えてしまう。営業の現場において、それは実践的ではない。
そこにくると、ゼロ円さんの話し方は穏やかで、トゲがなく、スピードが適度で、柔らかいタオルのような接し方だ。さらに腰が低く、敬語が正しい。
さらに、「はい」の言い方がとても良く、声の抑揚も非常にうまい。さらに、相手の言葉にカットインしない自制力、逆にカットインされた時の即座に中断し「譲る」。聞かれたこと以
これは百戦錬磨の営業マン、接客業の経験と、多くの交渉をしてきた経営者だからこそ身についた会話術の達人的な技術だと感じた。正直言って、極みだ。僕も「話し方」など対人コミュニケーションを研究している者として、ゼロ円さんは相当なレベルにあると断言できる。お手本とすべきレベルなので、本オーディオはそのような使い方としても役立つ。
誤解なきように補足すると、これまでの白熱教室ゲストの方々も「話し方」は十分に高いレベルで全く問題はない。むしろ偏差値60以上の人々だった。しかし、ゼロ円さんは偏差値70以上だ。
人の大将たる器
ゼロ円さんは経営者なので、従業員たちのリーダーという立場になる。しかしながら、人を使うということほど難しいことはない。
僕もかつて、経営ではないが組織のリーダーを何回かやってきたのだが、なんというかもう…「ちゃんとやらない」のだ。人は。なぜこんな当たり前のことができないのか?と思ってしまうことがたくさん起きた。責任感がなく、モラルもなく、自制心も無い人が、この世にはたくさんいる。びっくりするぐらいいる。僕は、いろいろ頑張ったが疲れたので、そういう人はもうそういう人で、野生動物と同じなんだと思い諦めた。そして仕組みづくりに励んだのであるが、ゼロ円さんは違った。
そういう、いわゆる「ダメな人」を見捨てない。その手法は本作をぜひ聴いてほしいが、だからこそゼロ円さんは慕われて、人が集まってくる。これは、僕のように諦めてしまう者にはたどり着けない領域だ。人の大将になるには器がいる。いわゆる「人間力」だが、その正体について本作では学ぶことができる。
ゼロ円さんは言う。
「社長とか従業員って、結局は記号じゃないですか。会社を一歩出れば、一人の男と男なんです」
こういう心構えがあるから、そこを感じ取って人はついてくるのだと思う。僕はかつて「人の大将たる器」という記事を書いたが、そういう「精神的主従契約」を「心攻」によって獲得できるのがゼロ円さんなのだ(ゼロ円さんは心攻などという概念でやってはないが)。
闇に堕ちない
本作の終盤、Vol.4最後の10分間は最高だ。ちなみにこの部分だけいきなり聴いても何が最高なのかは伝わらないので、最初から聴こう。
この10分間では、なぜ上記のように百戦錬磨の経験をしてきたゼロ円さんが聖帝軍の一員になったのか、その真相が明らかになる。ハッキリ言って、ゼロ円さんはお金に困っていない。そしてネット芸人としての名声欲もない。というか必要ない。それなのになぜ、まずセミナーに参加したのか、足立先生のコンサルを受けたのか、そして全国ツアーに帯同することになったのか。その答えをぜひ、聴いてほしい。
同時に、サウザーさんの信念・ポリシーも語られる。僕はそのポリシーを聴いて、安心した。僕はこれまで、実力があっても闇に堕ちた人たちをたくさん見てきた。実世界でも、ネット上でも。金や名声や女に溺れて、没落した人をたくさん見てきた。そうじゃないんだよなぁ…と思ってガッカリしてきた。そしてほどなく、そういう人たちはリスナーから呆れられて、没落していった。
だから僕は、ネット芸人が出てきても、その人はホンモノなのか?と疑い深くなっていた。当然、鮮烈に登場したサウザーさんに対しても、当初は疑いの目を持っていた。
そんな中で、本作ラスト10分間には、その心配が起きないであろうと信じさせてくれる聖帝からの熱い所信表明がなされる。これから、組織を拡大し、書籍の執筆し、動画コンテンツ配信を企図しているサウザーさんが、どういう気持ちでリスナーにコンテンツを届けていくのか。ぜひその心意気を感じてほしい。
多くの人が、この20年でネット上で無くしてしまった「高貴さ」を持っている人がいる。ネットは、SNSの発達によって小さな村になった。村では、嘘つきは村八分になり、正直者が報われる。そんな当たり前の世界に、僕らはようやく回帰しつつある。
営業力、人間力、リーダー力を高めたい人には必聴の回。
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