【感想】サウザー白熱教室 遠隔ヒーラー結良さん編

サウザー白熱教室
サウザー白熱教室レビュー記事。今回は遠隔ヒーラー結良(ゆら)さん編。
全4本。
本作のVol.2~4の紹介文を私ヤコバシ、担当させていただきました。

遠隔ヒーラー結良さん

本作のゲストは遠隔ヒーラー結良さん。遠隔ヒーラー・・・?僕はその単語を初めて目にしたとき、「ネトゲのヒーラー職とか、そういうのか?」と思った。それほど、耳慣れない単語だった。
遠隔ヒーリングとは、直接対面してヒーリング行為をするのではなく、遠くから「念」を送って、それを受け取ってもらえば癒される、というサービスを指す。
「…んん?会わないの?なんで癒せんの?」と正直、思った。謎がひたすらに多いこの商売、実態を知るのに本作は非常に有用だ。
まったく知らない世界を学べるのが、白熱教室シリーズの良いところだ。そのことを本記事ではレビューしていく。
ちなみに結良さんのツイッターやブログなどはまだ確認できていない(2019年11月現在)。

遠隔ヒーリングとは?

まず、Vol.1において遠隔ヒーリングの正体が示される。かいつまむと、「精神的に弱い女性」をターゲットとした商売で、要するに星占いとか、パワーストーンといった類の「まじない」を書いた紙をメルカリで売っている。その紙には遠隔ヒーリングの受け方が書いてあり、オプションで「ヒーリングソルト」というただの塩を小分けにして売っている。
こうして見ると、まじないに騙される人っているよなぁ、バカだなあと思うのであるが、しかし程度の違いこそあれ、実は世の中にそのような類の物は溢れている。
まずは宗教。しかもアヤしい新興宗教でもなく、古来から存在するキリスト教や仏教、イスラム教もみな、まじないの一種で成り立っている。記憶に新しいのは細木数子さんや江原啓介さんなどが当てはまるだろう。いわゆる「精神」「スピリチュアル」に重きを置いた活動家であり、彼らは大昔から存在する。
そう、スピリチュアルというものは常に人類と共にあり、一時期には絶大な権威を持った。それが科学技術の進歩により、自然科学のメカニズムが解明され、人類は神や精霊の存在に重きを置かなくなってきた。ある意味、サイエンスという宗教が現在の地球の大部分で信仰されているのかもしれない。
さて遠隔ヒーラー結良は、そのようなスピリチュアルなものを今なお信じている「精神の弱い女性」をお客様とし、サービスを提供している。精神に安らぎを得られるような商品・サービスを研究開発し、お客様に精神の平穏を与えている。
これを学ぶことは、一見、強き男たちには無縁なように見えるかもしれない。しかし「精神の弱い女性」について学ぶと非常に役に立つと思う。後述する。

転売ビジネスについての教材

Vol.2~3は、遠隔ヒーラーになる前の「結良くん」が副業として取り組んだ転売ビジネスについて詳しく語られる。アマゾン川での転売・中国OEM製品の販売、そしてフリマアプリでの物販についてのノウハウだ。
しかし残念ながら、本作がリリースされた2019年には、既に物販の業界というものはプレイヤーが増えすぎて過当競争になっているようだ。儲からないわけではないが、難易度がかなり高まっているようだ。もし、転売に興味がある人は本作をあらかじめ聴いておけば、その市況感を知ることができるだろう。

聖帝の講義:勤め人卒業&ネット芸人心得

結良くんは、現実世界ではまだ勤め人を卒業できていないが、不動産事業をスタートしている。そのように第一歩を踏み出した先輩を見ることは、これから勤め人卒業を目指す人にとっては勉強になるだろう。
とはいえ、結良くんもまだ迷いがあり、どのように次の手を打っていけばよいか、聖帝に教えを請い、講義される部分がある(Vol.4)。勤め人卒業を目指すならば是非聞いておきたい概念が多数登場する
また、ネット芸人としての心構えについても講義され、僕はこの部分は大事だなと感じた。なぜなら、その道を誤って、闇に堕ちて再起不能になるネット芸人たちを数多く見てきたからだ。これもVol.4で語られる。もし匿名ではなく、SNSを運用して自分のキャラを全面に押し出しながら進めたいのならば、この「ネット芸人の心得」は非常に重要なパートだと思う。

弱き者たちを知る

先述した、精神が弱い女性の生態を知ることがなぜ有効なのか説明する。
これを読む読者の多くは、精神的に強い・男性が多いかと思う。聖帝のコンテンツには、精神の弱い者は耐え切れず、脱落するからだ。ならば、この遠隔ヒーリングを実際に事業化することのみに本作の意義があるかというと、そうでもないと僕は思う。
なぜなら、この世の大半は「精神的に弱い人たち」だからだ。サウザーマトリクスという、顧客を男と女、そして精神が強い・弱いの4象限に分けたマトリクスがある。
そうか、ならば人間は大きく4種類に分かれるのか…と一見、思うが、これはキレイに25%ずつ分かれるのではない。男女は50:50としても、強い:弱いは20:80くらいに分かれる。こうして考えると、大半の人が「弱い」のであるが、「弱い」というのは別に蔑んでいるわけではなく「一般ピーポー」であることを示している。
そんな一般ピーポーの正体は、実は精神が弱めだ。ゆえに「弱い人」だという心構えをもって、対応すべきなのだ。僕は若き頃、このことに気が付かず、なぜ皆こんなにデキないのか?やる気がないのか?とイライラしていた。なぜこんなにビビリで言い訳ばかりするのか?手足があれば、時間を使えば、できるじゃないかと思ってイライラしていた。こいつらサボってるんだと、僕は怒っていた。
しかしーーー違ったのだ。
彼らは悪気があってそうしているのではなかった。「弱い」から、本当にできないのだ。できるのにやっていない、のではなく、身体が動かないのである。言い訳してしまうのである。
そんな人々の生態の真実に気が付いたのは、20代半ばであった。あぁ、手を抜いているんじゃなくて、本当に動けないんだな、頑張れないんだな、と。そういう人たちは「弱き者」であると、僕は気がついた。
もちろん僕だって、いかなる時も強く行動できるかというと、そうではない。しかし全体的に、取り組む姿勢というか、持っている気力の総量が違うので、わずかな差が生まれて、それが時間とともに差が開いていっているなぁと感じる。
麻雀のテクニックを学んだ人が、わずかながら勝率があがっていくことに似ている。じわりじわりと、効いている。きっとこれを数年単位で進めていくと大きな差になるのではないだろうか。
さてそのように、世間には「弱い人」が大多数なのだから、その生態を知ることによって、イライラしなくなる。弱きものは確実に、そしてたくさんいる。しかしながら、それは仕方ないことなのだ。怒ってはいけないし、無理をさせてもいけない。
「弱い人」について学べる貴重な作品だ。

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