【感想】聖帝白熱教室 医師編(2)

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聖帝白熱教室

聖帝の白熱教室レビュー記事。今回は医師編(2)について。

本記事の表題は「医師編(2)」と銘打ったが、正式名称は

「続・センセイ、自由は欲しくないですか?フランケンの遺言編」

Vol.1~3の計3本組となっている。

(noteページに飛びます)

前作の収録は2020年2月頃で、新型コロナウイルスが本格的に市中感染・流行する前の収録であった(ダイヤモンドプリンセス号が横浜に寄港したのは2月3日)。

それに続いて第2弾となる本作は、2020年6月の収録とのことで、状況が変わった上での講義がなされる。

ゲストは

という、自由なお医者さん4名が大集合した。

コロナで問われる、勤め人の真価

本作は「コロナ後の世界」というテーマでスタートし、またゲストも医師たちということで、コロナによる医療現場の変化についてが語られる…ものだと僕は予測していた。

しかしこれは見事に外れた。

確かに冒頭で少し触れられる近況トークの中で言及はあるものの、このコロナ対策や医学的見地からの意見などは、ほぼなかった。

というのも、コロナは呼吸器系が専門の現場においては確かに戦場と化したが、それ以外には大きく影響していないということだ。

それは、冷静に考えたらそうだなと思う。

では本作では、何が語られるのかといえば、

「コロナで勤め人の立場、ノンキでいられなくなったぞ」

というメッセージであった。

コロナで在宅ワークが導入されて小躍りしている勤め人諸君よ、その平和は長くは続かぬ。

今はなんとか国が、賃金を支えてくれているから、所得が維持されている。

経営者は今は苦しんでいるが、徹底的な合理化によって一皮向けて、勤め人に対してより苛烈な対応をし始めるであろう、という予言がなされる。

そして後半では、なぜ日本という国が「年功序列」「終身雇用」という、限りなく社会主義的な構造でいられたのか?という真相に切り込んでいく。

今年の3月頃から、コロナでテレワークになった人も多いと思う。

特に東京近郊は、満員電車のリスクもあったり、緊急事態宣言もあったりして、一斉にテレワークになったと思う。

これは、ぱっと見だと歓迎してしまうのだが、落とし穴がある。

それまで「出社=ログインボーナス」だった人たちにとってはそのログボがなくなってしまったのだ(参考記事:出社というログインボーナス)。

学校に行くみたいなスタンスで、定時に出社して、テキトーに作業こなして、周りと雑談して、定時に帰るみたいな働き方(?)が完全に無意味とバレてしまった。

「器」なき人々

出社しなくてよくなった人々には「時間」と「気力」と「労働力」という資源が余るようになった。

これまで、身支度して満員電車で出勤して、労働(?)して、周りに気を遣って、また満員電車で帰るという作業から開放されて、8〜9割のそれらを削減できたはずだ。

さて、その余った資源をあなたはどう使っただろうか?

その有り余る資源を投入する「器」があっただろうか?

ちなみに僕には幸運にも複数のブログと、白熱教室紹介文があったから、そこに突っ込めた。

しかしもし、打ち込むものがなかったとしたら、YoutubeとNetflixに全て吸われていた可能性が高い。

というか僕の同僚たちはそんな感じだったから、それが普通なのだろう。

あとは毎日1万歩お散歩したと自慢していた人もいたし、ゴルフの練習マジ頑張ったわという人もいた。

またこの「器」は、時間だけでなくお金も同じだ。

仮に1億円、ポンと手に入ったら、どうする?

どうしよどうしよ…

車買って服買って、レストラン予約して旅行行って…

というのが一般人だ。

このように、時間とお金を効果的に使いこなすには「器」が要る。

その「器」とは、適切な知識を手に入れて、かつ資源量が少ないうちから訓練していくことで養われるのだ。

本当に頭の良い人の話が聴けるのは貴重

この観点は、普通に勤め人として生きていたら知り得ない切り口だった。

なぜそんな勤め人にとってボーナスステージみたいな時代があったのか?

なぜそういうグランドデザインがなされてきたのか?そんなことを深い洞察をもって考察できる人は市中に少ない。そんな人の話を聴ける本作は非常に貴重だと僕は感じた。

よく考えたら、僕の周りにお医者さんの友達はいない。

というか僕(MARCH)と似たような人か、それ以下の人ばっかりだ。

白熱教室シリーズは普段は接触できない層の人の声を聞くことができる貴重なコンテンツだと、僕はつくづく思う。

普段、平々凡々と暮らしているゆるふわ化学業界には、こういう知能を持った人は少ない。

飲みとゴルフが大好きなしょうもないオッチャンしかいない。

そういう環境にズブズブになっていると、それが伝染うつってくる。

この魔境において、自分の意識(雇われ人の脱却)を保つためには、白熱教室が命綱になってくれていることに、僕は気がついたのだった。

このことは、さらに続編となるやさぱす先生編においても感じた。

医師でなくても、有用な内容であると約束する。

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